ジュズツナギ

第 16 回

「 戯言(たわごと)」

吉田圭
(PROTOTYPE)

僕が京都の音楽の現場に顔を出すようになった'87年頃、京都にはクラブシーンと よべるモノは無く(藤原ヒロシがマハラジャに来たり、バウハウスと云うディスコで NEW WAVEナイトがあったりしましたが…)、必然的に音楽好きはライブハウ スに集うのでありました。

当時、僕はPUNK、NEW WAVEに傾倒しており、そのテのライブに足しげく 通うわけです。バンドブーム以前の当時のライブハウス、特にPUNK系のライブは 独特のコワーイ空気につつまれており、高校生だった僕には非常に刺激的な空間であ りました。血だらけになって暴れまくるモヒカンのお兄さんたちをながめながら、束の間の非日 常を心地よく感じるのでした。

西部講堂でのコンチネンタルキッズでPUNKを学び磔磔でのローザルクセンブルグ やEP−4でFUNKを、どん底ハウスでのタウンボーイズやブル・ザ・ドウグスか らSKAやREGGAEを学びました。

そして何よりこれらのバンドから生の音楽の素晴らしさをおそわりました。

そして、そのうち京都にもクラブシーンのようなモノが生まれ、僕もクラブで夜遊び したり、DJのまねごとしたりするようになるわけです。

でもね、何か物足りないんですよ、DJだけのイベントって。JAZZでもHIPH OPでもREGGAEでも、もちろんROCKでも。LIVE+DJって感じのイベ ントが好きなんですよねえ。やはり、あのライブハウス通いで受けた影響ってデカイ ようです。

音楽を楽しむ時にレコードで聴くのと生のライブを聴くということのバランスって結 構大切やと思うんです。これにあと自分で演るってのもありますな。せっかくええ音 楽好きになったんやし、色々な方法で楽しみたいなぁと思うわけです。

今、ここまで文章書いて気付いたのですが、僕はレコード屋なのにこんなこと書いて たらレコード売れへんやん。イカン、イカン。要はバランスなんですよ。ええライヴ 見たら、そのレコードが聴きたいとおもうし、レコード聴いたらライヴ見たいと思 う。まあそういうことです。

良い感じでお酒も廻ってきて、文章も支離滅裂になってきました。 これからも音楽に対し、純粋な気持ちで、好奇心を持ち、失礼の無いよう接していき たいなぁ、なんて思っているわけです。

まあ、こんな文章は酔っぱらいの戯言(たわごと)なんですけどね。


ジュズツナギ
つぎの方は…
野田晋平
TOWER RECORDS
京都店
吉田圭
PROTOTYPE
コジマタカシ
BLACK ARK

第17回はジャマイカンミュージックの殿堂「BLACK ARK」の店主コジマタ
カシさんです。これからもGOOD TIME ROLLを色々伝授して下さい。音
楽以外の雑学にも造詣が深そうなところも気になります。


吉田圭
四条富小路上ルにあるレコードショップ「PROTO TYPE」の店主。ボサノヴァも聴くけど、サイコビリーも聴く男。ベースを弾いたり、レコードをまわしたりもしてます。

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