ジュズツナギ

第 19 回

「(約)十年十曲」

白澤弘紀
(FREE HAND)

1992年に大学に入学してから2000年に今は亡きレコード屋を去るまで。曲名並べて穴埋めるという楽な方法を他の方がやっていないのをこれ幸いに、、、以下、曲名/アーティスト。

Soft As Snow/ My Bloody Valentine:90年代初頭の「無邪気感」を思い出させてくれる曲の一つ。プライマル好きなやつもビースティー好きなやつもATCQ好きなやつもボアダムス好きなやつも、みんな無邪気に音と戯れていたように思う。

I Wanna Be Your Dog/ Stooges:大学に入って初めて組んだバンドで「犬になりたいの」と日本語カバー。同名の8ミリ映画も撮って、ハチ公の頭でギターを叩き割った。青いね、つーかアホやね。

Love And Mercy/ Brian Wilson:大学の二部学友会のボックスで、ブライアンのファーストソロと出会う。床に落ちていた名盤。所有者はその後革マルに転向。

競艇バップ(フォークロア):大学の集会で士気をあげるために、ボンクラ学生バンドがよく演奏していた。ラモーンズの電撃バップを「おこるでしかし!」と横山バージョンで。これからも受け継いでいってほしい。

Monkeying Around/ Georgie Fame:大学時代は(大学、大学言い過ぎで悪い)モッズに入れ込んでいた。最近この曲のビデオを見て、モッズは「ミックスの現場」であることを痛感。

How Does It Feel/ Creation:ベック初来日公演(前座マゾンナ)で、ノイズまみれになってギターを上半身で大車輪回転させるベックちゃんの姿に「かっこええ〜」。自身のモッズバンドでもこの曲でそれを真似てみた。アホなロックファンのようで気持ちよかった。

Rain Dance/ Herbie Hancock:ハッピー・チャーム・フール・ダンス・ミュージック、これも「ミックスの現場」なのかな、と思いこの曲かけたらフロアが尋常じゃなく凍りついた。ジェリー・ダマーズがDJリストに挙げていて、僕はそっちの現場を夢想していた。

Pictures Of Lily/ Who:吉田寮24時間耐久ライブでDJ。寝不足で朦朧とした頭で「これや!」とスピンしたら、尊敬する某漫筆家の方が「それや!」とポイント。何かの邂逅。

ある晴れた悲しい朝/ クレイジーケンバンド:2000年の夏、大阪クアトロのライブにて。当時妻と別居中だった友人の父親が、この曲に合わせて揺らした背中が忘れられない。

That Summer Feeling/ Jonathan Richman:もう京都を去ろうと心に決めていた頃、木屋町の小さなバーでDJをした。その時これをかけたら、ソウル系の好きなDJ友達が「やっぱりお前ええな」と言ってくれた。なんか二人で夕暮れでも見てるような気分になった。

なんかあんまり90年代の曲って無かったですね。でもまぁ過去の音楽聴くのが楽しい時代でもありましたし。


ジュズツナギ
つぎの方は…
佐藤尚宏
OFF SIDE
白澤弘紀
FREE HAND
行川信哉
セカンドハンズ

第20回は、行川 信哉。モモンド中古レコード屋セカンドハンズ店長。 コケッシーズの初代マネージャー、一時興隆を極めた時の吉田寮祭のブレーン、宇宙系バンド・コアファイコの元メンバー、クレイジーケンバンドの大ファン。なんだかんだで10年来の付き合いになってしまいましたね。


白澤弘紀
京都にいたときはバンドやらDJやらしていたのですが、東京に住んでいる現在は別に何もしていません。自身のHPで管を巻いてるぐらいのもんで。電気関係の翻訳の仕事をしています。

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