ジュズツナギ

第 52 回

「 古都 15/1200年 」

ラリー藤本
(CHAINS/マザーシップスタジオ)

ミュージシャンの立場で京都について語る...難しい。もう色んな人に語り尽くされているし、おおむね京都に持 つ感想は僕も似たようなもんです。特に肯定的な意見は(否定的な話はココでは避けておきますw)。

学生の頃に京都に出てきて以来15年以上住んで音楽してますが、ライブハウスが増えた事、CDが簡単に出せるよ うになった事、同年代の音楽仲間が減っていつの間にかベテランと呼ばれる年齢になってしまった事...これら以 外はほとんどなんも変わってないですね。雰囲気...特にバンドマンやハコの人達の緩い温度感とおおざっぱなと ころとか、ほんとに変わらない。無頓着ていうか...音楽そのもの以外の欲が極端に少ない(もしくは無い)とこ ろね。大好きですよ。

でもそんな土地で音楽を扱う商売を僕は生業としてしまったんで、正直その状況は手放しで 笑える状態ではないですがw。

とにかく、なんかしらの創作及び表現行為にプラスに働く要因を街自体が古くから 持っていて「ゲイジツ」に没頭出来るこの住環境は他の都市でそう易々と手に入るモノではないと思う。そこは京 都をホームグラウンドとするミュージシャンはよくわかってるから、だから何かにつけてその愛情をこういったコ ラム等で口に出し、感謝の意を表すんよね。

最近京都に越して来られた某有名アーチストが「京都は本当の意味で【都会】だ」とおっしゃってました。千年 を超える文化都市なんて世界中探したってそう数は無い。そんなところにたまたま行き着き住んで音楽をしている 事がラッキー...そういう風に歳を重ねて思えるようになった。今までの15年のように僕は今後もこの土地で音楽 を同じようにやっていくでしょう。

京都ブランドに縋ってただやってるだけのうさんくさい人は論外だが、この土壌に絆されて日々「おもろい奴」 はどんどん出てきてるんだろう。この狭い京都のまだ知らないとこで。そういった人達と自分のやってるバンドや スタジオワークでどんどん絡んでいけたら幸せだなあと思う。


ジュズツナギ
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ゆーきゃん
シンガーソングライター
ラリー藤本
CHAINS/マザーシップスタジオ
koba-yang
Lucky Lips

ジュズツナギ第53回は、日本ロック黎明期のカリスマ、ロック史に燦然と輝く伝説のバンド 「村八分」の最後のギタリストであり、京都を代表するロックバンド「Lucky Lips」のギター&ボーカルでありますkoba-yang氏です。。京都のロックを語る上で外せない重要人物...ある意味「しがらみだらけの人」ですw。次回はそんなキーパーソンこばやん氏に緩〜く語っていただきましょう。宜しくq(" )。


ラリー藤本
京都の老舗ロックバンド 「CHAINS」のベーシスト。 最近では「ゆーきゃんwith his best friends」に関わる傍ら 「JANGO」等のサポートや様々なセッション活動も積極的に行っ ている。制作やライブ等のデイリーワークの拠点として烏丸十条に「マザーシップスタジオ」を2002年に立ち上げ、以降メジャーインディーズの垣根を越えて幅広く活動。そのマザーシップスタジオは昨年改装工事を終えて、2007年春に「Mothership 2.0」と銘打ちリニューアルオープン予定。音楽を中心コンテンツとしたマルチメディアスタジオとしてのスタートを切るべく各スペックを大幅パワーアップし、プロアマ/ジャンルを問わずそのニーズを拡大中。

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