このインタビューは、タブロイドマガジン「Writing Space」でオトサタドットコムがプロデュースするページ「オトサタペーパー」に掲載されたものです。

Vol.0 ママスタジヲ
「WritingSpace」創刊準備号掲載 2001.7.30


大学の街・京都は音楽サークルの街でもある。XTCばりのねじれポップとパンクな演奏で、最近では京都以外でも話題騒然のママスタジヲも、そんな環境の中から出てきたバンド。全員がフロントに立てる強い個性を持ったメンバーの中から、ギター・ボーカルのコイズとベース・ボーカルで紅一点のみなぢに話を聞いた。 >>み:うちのサークルは、まず「どうやってライブハウスに出たらいいの?」っていうのが問題で、すでにそこでレベルが違ってました。ロックコミューンってうらやましいっていうか、みんな個性的だし、すごいなって思ってましたね。

○ママスタジヲの音楽ってどんな音楽?

コ:別に音楽じゃなくてもいいんですよね。でも、ギターをやってたから、何かを吐き出すには、音楽が一番手っ取り早かったんで、バンドをしただけなんですね。面白いことの発表の場として。だから、音楽オタクになりたいわけじゃなくて…、こう言うと語弊があるけど、演奏がうまくなりたいだけじゃない、っていうのはいつも思っておきたい。それを頼りに何かができる場所として捉え続けられたら、と思ってます。

み:
なるほど…。

コ:いやいや、いつでも辞めれるって思えればラクやん(笑)。たぶん、それ(音楽)しか無いんやろうけど。それしか無いって思いながら面白くないものを生産していくことだけはしたくないっていうか。

○最近、東京でのライブも増えてきたママスタジヲですが、東京でのライブの反応は?

コ:ちょっと影のある街っていうか…。日コイズ本各地から何かのきっかけで東京という街に出てきて、自分の好きなものを見つけて、そのライブを見に行くという行為は、一つのさみしさの紛らわしというのが、なんとなく感じられて。だからこそ盛り上がるというか(笑)。

○比較してみると、京都の音楽シーンをどんな風に思う?

コ:京都の音楽シーンには“酒”がありますね(笑)。京都はライブ終わってからバーになったり、ご飯が食べれたりするライブハウスが多いから、その延長か、前哨戦か、ライブ中もみんなで飲んで、あぁだこうだと話し合ったりするじゃないですか。でも、東京には飯食いながらライブ見るようなところも無いし。東京でのライブのときに楽屋でビール飲んでたら、「演る前に飲むんスか?」って言われたんですよね(笑)。人が多いから緊張を紛らわせてるだけやねんけど。

○今後の野望は?


コ:すごくポップスが好きなのが前提です。歌詞が聞きやすいとかわかりやすいとかで、ポピュラリティに限りなく近づく音楽ってあると思うけど、僕らは、聞きにくい言葉や”これはポップソングに乗らんやろ”って歌詞をポップソングにのせて、なおかつそれで面白いと思ってくれる人がいるとうれしいですね。どっちかというと”売れたい”というのはあんまり無くて、”売りたい”っていうか(笑)。

み:
驚かし続けたい。もともとわたしがママスタジヲに惹かれたのもその部分だし。

コ:
“あっ、びっくりした!”ってなるようにダマしたい(笑)。びっくり箱みたいに、d掛けていく感じです。

interview:イトウタケシ
コイズ&ミナジ
左:コイズ  右:みなぢ
○名前の由来は?

コイズ(以下・コ):英語だけど、外来語として日本語になっている言葉で作った造語です。それに、「ママ」と「スタジオ」って両方とも生産的な言葉やしいいかなと思って。

○京都の大学の音楽サークル(立命館大学ロックコミューン)にいたことは大きかったと思う?

コ:個人的にボ・ガンボスとかソウルフラワーユニオンが好きやったんで、西部講堂、癡癡、拾得っていうゆかりの深いライブハウスに憧れてたんですよ。僕は大阪の北のほうに住んでたんですけど、近くにそういう場所があったんやということを中学梠繧ノ知って、”大学行くなら京都や”と思ってました。で、そういう音楽の好きな人が多いやろうと、サークルの門を叩いたら、やっぱりそういう人が集まってました。でも実のところは、みんなで集まったら大学のスタジオとかタダで借りれるやろ、ってだけの集団なんですけど。普通のサークルみたいにコンパとかも無いし。

ミナジみなぢ(以下・み):わたしは同じ大学でも違うサークルで、コピーバンドとかやってる純粋といえば純粋な、もっと”おぼこい”サークルでした。

○先輩に影響されたりは?

コ:先輩よりは同世代のほうが…くるりとか、キセルの辻村くんとか、ヨーグルト・プゥとか…今となれば影響されてたのかなとも思うけど、その時はただスタジオ代の問題だけで(笑)。

○いまロックコミューン出身のバンドがずいぶん活躍してるけど、他のサークルとは違うな、と思うことはありました?

コ:最初からオリジナルばっかりやる特殊なサークルだったんです。サークルでくるりが練習してるのを見て、大学にはこんなすごいバンドがいっぱいいるんや、とショックで。音楽でやっていくなんて無理やなと思ったけど、くるりが有名になってから、結構いいバンドが集まってるのかなと思いました。 

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メンバー行きつけのバー
”うさぎ”店長 宮川修さん
”ママスタジヲのまぶたの父”
ポニーキャニオン大阪宣伝
岩渕将之さん
特にコイズくんはしょっちゅう来てくれますね。飲み出したら時間を忘れるみたいで、この前も8時間ぐらい飲み続けてました(笑)音楽の話をしていることが多く、ほんまに勉強熱心やなと思います。川口くんはアホ話をしてることが多いです(笑)メンバーの個性はバラバラに見えますが全員で一緒にライブを見に行ったりして仲ええなあと思います。音も作りこんだ感じで嫌いじゃないですね。 どうも最近暑苦しい音楽が多くていかん。二十歳そこそこのガキ達に説教たれられるほど今の大人は翌ソぶれてもいないし、そんな説教たれるほど今のガキ達が豊富な人生経験をしたとも思えない。おっと!本題からずれてしまったが、本来音楽はエンターテイメントで、「エンターテイメントはおもしろくなくてはっ!」と思うのだ!Yo−Yoチェケラッチョ君達、ママスタ聴いて力の差を知ってむせび泣け!


ママスタジヲ
ママスタジヲ
96年末立命館大学のサークルでコイズと現くるりの佐藤征史で結成。メンバーチェンジの後、現在はコイズ(Vo&G)、カワグチ(Key&Vo)、みなぢ(B&Vo)、ぬら(Dr&Vo)の4人。2000年8月にDNA CAPSUELよりファーストアルバム「デキルカナ」発売。ひねりの利いたポップな楽曲とパンクなライブで人気が高まり、全国的にも注目を集めている。

コイズ自ら作成のママスタジヲ ホームページ「ママスタジヲヴォイス」

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